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漫画「うえきの法則」と「最遊記」をこよなく愛する管理人、麗凛のまったりなブログ。一緒にまったりしませんか?
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HN:
麗凛
性別:
女性
自己紹介:
「うえきの法則」と「最遊記」を本当にこよなく愛している痛い人間です。最近オタク道を突っ走ってます。腐女子道も……ごにょごにょ。
更新もまったり☆一週間に一度更新されてたら褒めてあげてください。
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★2008/12/23 (Tue)

私のことを呼ぶのは誰?

不思議な感じ。

覚えてるの、この温かさ。


アンタ、バカだったでしょ。

恋愛とかホントに疎くて、私をイライラさせたり、…でも。

笑顔で、いつも、私、を……あれ、今何考えてたんだっけ。


許して。

思い出せないの、どうしても。

「う」「え」「き」




(それは、意味を失った、ただの単語の羅列)
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★2008/10/02 (Thu)
何かを必死で掴もうとして空をきった手。
何かが足りないと叫んでいる気がした。



空っぽの手の平



ドサリと鞄を置く。リビングの白いソファーに腰掛けた。

何が、あったの?

急いでリモコンを手に取ると迷わずボタンを押した。どこも緊急ニュースをやっ
ているようだ。
『今、世界中で特定の人物の記憶が消失するという事件が起こっています。現在
国はウイルス説や……』
テレビの中でアナウンサーが喋る。形の整った顔が困惑しているのが画面越しに
伝わった。

やっぱり、私の周りだけじゃないんだ。

ゴクリと生唾を飲み込む。今日、うちの学校はケンカが絶えなかった。何故か、
今まで仲の良かった人達がお互いの事を忘れているのだ。
私に自覚はない。けど……私ももう、友達の事を忘れているのかもしれない。
そう思うと、胸の中に嫌な感覚がじわりと広がった。心を落ち着けるために深呼
吸を何度か繰り返す。

大丈夫、大丈夫だから。

暗示をかけるように、何度も心の中で言葉を繰り返した。
堪らなく不安だった。頭がくらくらして、呼吸が荒くなる。


ダメだ。


ぼぅっとした頭に、声が響いた。


強くならなくちゃ。
強く、もう助けて貰わなくてもいいように。


私の声だ。
そうだ、強くならなきゃ。誰にも迷惑、かけちゃいけない。





ぇ…………?





意識が急にはっきりする。頭は少し痛いけれど、気にならなかった。



迷惑、誰にかけたっけ。



強くなりたいとずっと思ってた。2年前頃から急に。




何で……?




一年生の夏休み、何故かヒドイ量の宿題がたまってた。大きな怪我もしていた。




ドクン……




夏の記憶が消えてる…。




「ぁ……」




ドクン ドクンッ……




動悸が激しくなる。
怖い。怖い怖い怖い怖い




「助け…てっ!――…」




あ、れ………?




“助けて”………その後に、何かを…………。
名前、を叫ぼうとして。


出たのは、かすれた息。




ズキィィィィッッ!!
「っつ…………!!」
頭に激痛がはしる。




お願い、忘れさせて。
痛い、苦しい、怖い、




………哀しい。




――約束、破る気……?




え………?




――絶対忘れないんでしょ




また、声がする。
ズキズキする頭の中で、それは鮮明に響いた。





「いやッッ…やめっ……忘れさせてッッッ!!」


――忘れたくないッ!!

ズキィィィィッッ!!!!

さっきよりもヒドイ痛みが私を襲う。
そしてそのまま、気を失った。





――夢を。
どこまでも哀しく
どこまでも寂しく
どこまでも……――


空の蒼と一体化した、傷付いた羽。
遠い空に羽ばたくその背を追いかけていた。
血だらけの後ろ姿。
「待って」と叫び続けながら。

喉が枯れる。
息がきれる。
汗が吹きでる。
体中が痛い。
目がかすむ。

だけど。

構わない。
もう何も失いたくないんだ。

叫び続けるんだ。

止めて。もういいから。



だから…………



澄んだ蒼に少しだけ手が触れる。
緑色がこっちを向いた。

大きく息を吸う。



「消えるな、バカぁっ」












笑顔だった。














「                  」













最後に、その優しすぎる笑顔で。













するりと手が離れる。













何かを、私に言って。














スゥゥッ………………。













「ぁ………………!」
























消えた。




















「イヤァァァァァァァッッッ!!!!!」









夢を。





夢を、見ていた。






ドクン






ドクン ドクン ドクン…






「はぁッはっ…ハァ…」
汗で前髪が額にへばりつく。
さっきよりヒドイ嫌な感覚が胸の辺りをぐるぐる回る。
体がとてつもなく重い。






ユ………メ……………







ゴクン。
生唾を飲み下す。





大丈夫、大丈夫、だいじょうぶダイジョウブダイジョウブ
同じ単語が頭の中を駆け巡った。
そうでもしなければ、恐怖に呑み込まれてしまいそうだ。







悪夢だった。









不安に押し潰されそうな、恐怖に支配された悪い夢。

上半身を起こして、壁にもたれかかる。
ソファーが小さく軋んだ。













蒼色の羽の感触が手に蘇る。
途端に泣きたくなった。



ねぇ、分かってるんだから。
私がこの手を放したら、すぐに飛んで行くんでしょ?自分が死ぬ事なんて考えずに
、最後まで笑って。


私たちを、守るためだけに。


「………ッ!!」


目の前に後ろ姿が鮮明に映し出される。
慌てて伸ばした右手は、虚しく幻を掻き消した。
小さな音をたてて、手が空をきる。

静かに拳を開く。

何も、入っていない。

蒼の欠片は、消えていた。



「ぅわあぁァァッッ!!」



頭が爆発するように痛みだす。
それと同時に、我慢していた涙が溢れ出した。

呼びたい名前があるのに。姿はすぐそこにあるのに。



手が、届かない。





――夏の日だ。


手を伸ばしたのは、あの太陽の下。

どこまでも、飛んで行けると疑わなかった空に。


誰かを守る強さを求めて、走り続けた。


そう、その後ろ姿を私たちは追ったんだ。

ゴールの見えない闇に自ら飛込んだバカを。

私たちを救ったバカを。



大切な人達を守り続けたバカを。



煌めいた緑の瞳。

同じ緑の髪。

意志を秘めて、空へ向かった蒼の翼。




血まみれで、ボロボロ。

傷付いた、




笑顔。













もう一度、ぎしりと音を立てたソファーから飛び起きる。


そこまで知っているのに、何故思い出せない?

一度掴んでもすぐ手からすり抜けていく、記憶の欠片。

無意識に駆け出す。
空っぽの手の平。
喪失感の理由を探す為。


緑色の少年を再び追い掛ける為。


ひとつだけ。
ひとつだけ、小さな蒼の欠片があるはずなんだ。


階段を上がって、手前から2番目のドア。
見慣れた自分の部屋。
開けば、小さなガラスの机があるはずだ。
その上には…――







堪らなく不安な夢。

打ち砕いてくれたのは、いつもみんなだった。

そう、なのに。




「ごめんなさいっ……!」



あの夏が詰まった写真を机の上から手にとる。
小さな滴がその上に溢れ落ちた。




名前を呼ぼうとして、喉がひくつく。

私の口からそれが出てくることはなかった。






――あの夏。


写真の中の私の顔は、みんなと同じで傷だらけだった。



けど、



最高の笑顔がそこにあった。






この世界で一番大切な人達。














なのに。














「ごめんなさいっ………――!!」









何故忘れてしまったのだろう。
何故思い出せないのだろう。



「すぐに、見付けにいくからっ……!!」


おえつを堪えながら呟く。




蒼の欠片を握りしめる。

少しだけ写真に皺がよった。

強く、なるんだ。




空っぽの手の平。

今は失ったばかりだけど

探さなければいけない物を見つけた。

温かな緑色の瞳

傷付いた蒼の羽


今からでも遅くない。


助けにいかなければ。


だから追い掛けるんだ


今まで拾い集めてきた“大切な人との記憶”をもう一度手にする為に。




写真を小さく畳んで制服のポケットに入れる。
目に溜った涙を拭い去る。









そう。

この時私は知らなかったのだ。

駆け出した先に何があるかなんて。







「大丈夫か?」

私に向けられたその一言で、歯車が狂い始めた。
★2008/09/19 (Fri)
ごぶさたです(汗) 覚えてますかー…?麗凛です。
とりあえずテストばっかりでドキドキした毎日をすごしてたとです。(←古い)

お題に使おうかなーとか思ってたんですけど、没になった佐野鈴甘甘ss。
よくあるネタだけど、ゴミ箱行きはなんかもったいなかったから。(この貧乏性め!!)
ホント読んだ後吐いて、悶え苦しみそうな位甘いです。
無糖のお飲み物を隣に置いてから読むことをお勧めします。

では……


その綺麗な桃色は、俺に言った。

「佐野君は、私のこと好きですか?」
無邪気な笑顔でそう言った。
「ねぇ、佐野君?」
上目使いは本当に反則だと思う。
無視できないじゃないか。
恥ずかしいから、頷くだけにする。

「違いますよ」

するとその桃色は、俺に意地悪な笑みを向け、
俺の答えを全否定した。


「               」


その綺麗な桃色は、俺に言った。


佐野君は、私のこと、
 大好きなんですわ。




ぎゃー。
甘い!!自分で読み返して恥ずかしい!!(なら書くな)
ごめんなさい、ブラックコーヒーでも無理な感じに甘いです。
ま、ね。
恋愛モノが書けない管理人の修行だと思ってください。


あ、キリ番105番がスルーしちゃったので、次は普通にキリのいい1000番です。(いきなりとんだ!!)
ちなみにキリ番理由の正解。全部うえきの法則キャラの誕生日です。
7月4日……植木耕助
8月8日……森あい
10月5日……テンコ
テンコは10(テン)5(コ)だろうなぁ……。
そしてあいちゃんは……。
8月8日は「メガネの日」だそうです。……ぷふっ(←笑いがこらえられなかった結果)
★2008/09/04 (Thu)

ふわり、と。

そんな、今にも消えそうな笑顔。
触れたら壊れそうな、優しさと哀しさが交差した形。


空の、蒼を、見て。


“置いていかないで”と衝動的に叫びたくなる。
すぐ傍の背中が、果てしなく遠く見えて。

また、昔に戻ってしまいそうで。

瞳に映る、空の蒼。
ここじゃない、何処かのコバルトブルー。
私には手が届かない光を、
君は、
追いかけ続けて。


「“大切な人との記憶”……森の記憶も、ウールが持ってンだよな」

“モリ”……たった二文字の固有名詞。
植木っちはあんまり自分のことは話さなかったけれど、この言葉だけは毎日のように出てきた。

どこまでも遠い空の果て。
どこまでも澄んだコバルトブルーの女の子。
何にも代えられない、世界一大切な人。
言葉の中で、その女の子はキラキラと輝いていた。

どんなに手を伸ばしても届かない、と君は言う。
“キューブ”が奪われてしまったから。
彼女から、遠く離れた世界に来たから。

「自惚れかもしんないけどさ……俺、モリに忘れられてるんじゃないかって思うんだ」
それは、自分が相手にとって“大切な人”であったという、哀しい証。

それを取り戻すために、君は自分の世界さえも捨てて、
1人でここにやってきた。
独りでここにやってきた。

「“覚えててくれ”って言ったけどさ、別にいいんだ。森が苦しまないんなら」
破られる約束でさえも、優しさで包み込んでしまう。
寂しさも、忘れて。

そう、今私は独りじゃない。君のおかげで。

だから。


「植木っち」


ねぇ、私を連れ去ったその手。
傷だらけのその腕を、今度は私が引っ張りたい。


振り向きざまに抱きつく。
少しよろめいた体。
驚いた顔がこっちを向いた。


「行こうね、メガサイト」


私じゃ、コバルトブルーの女の子にはなれないかな。
その腕の傷が少しでも消えればいい。
そのためなら、私も空の蒼を追いかけよう。




「おう、サンキュな」



その一瞬、頬が紅潮する。
体中が温かくなる。






また1つ、言葉を教えてもらった。










儚げなその気持ちを。
★2008/09/04 (Thu)

――遠い遠い、この空の果て
   私の知らないコバルトブルー

   君は、それを探し続けてる――


        瞳に映る蒼


バサッ…
視界が一瞬純白に染まる。辺りに石けんのいい香りが広がった。
背伸びして紐につるすと、シーツは嬉しそうにぱたぱたと揺れた。
「ソラ」
また大きなシーツをかごから取り出していると、短めの名前を呼ばれた。少し低めのアルトの声。

振り向かなくても、分かる。

「植木っち!どしたの?」

緑色の三白眼がこっちを向いていた。
「その大きいシーツ俺のと取り替えようか?重いし大変だろ」
植木っちが、自分の持っている小さなシャツの山を差し出す。さっき洗い終わったヤツだ。

くすり、と小さく笑う。

植木っちの、この温かさが好きだ。
ぼーっとしてるようで、一番みんなのことを考えてる。
こんな温かさ、初めてだった。

「ありがとー。でも大丈夫!早く終わらせないと修行始まるよ?」
「ダメだ。取っ替える」
うわー、拒否権全くなし。
でも、そのイヤに真剣な顔が笑える。本当に普段どんなこと考えてるんだろう。
もう一度「ありがとう」と笑うしか、私には選択肢は用意されていないのだ。


それは遠くない昔。
私の周りに、人はいなかった。


だって私は、
だって私は、

ずっとずっと、独りだったから。


ハンバーガーのおじいちゃんに引き取られた時も、そのもっと前も。


おじいちゃんは優しかった。
独りの私にずっと「人」を教えようとしてくれた。
でも、「ずっと」なんて、ないんだよね。頭はいい方だとは思ってたんだけど、ダメだった。知らなかったんだ。
おじいちゃんは、おじいちゃんだもん。人間だもん。
生きてるもん。
死んじゃうもん。
てゆーか、頭がいいんじゃない。
ヘンなことが分かりすぎるんだ。


「お隣のWバーガーさん、孤児院から女の子を引き取ったんですって」
“お隣のWバーガーさん、変な小娘を引き取ったらしいわよ”
「ミルちゃん!早く帰るわよ!!」
“そんな子と一緒にいちゃ、だめよ!”
「ソラちゃん、1人余っちゃったねー」
“だから、こっちにこないで”

ヘンなことが分かりすぎるんだ。
みんな一歩退いて私のことを見ていた。

私が、ヘンだから。


それが、過去形に変わった。


「植木っちー、ハイジっちどこにいるか知らない?」
「ミリーんとこだと思うけど……どうした?」
「えっと、今日の練習メニュー伝えとけって、ナガラっちが」

そういえば私も、いつもみんなの顔色を見ていた。
嫌われないように、必死だった。

「俺がやろうか?ソラまだ昼飯喰ってねーだろ」
「大丈夫だってば。シーツもやって貰ったし」
そう言って、植木っちから受け取ったTシャツのシワを広げる。

今は、こんなに心の底から気遣ってくれる人たちがいる。
今は、呼ぶお解きに躊躇しない名前がある。
今は、しっかり意志を伝えられる事ができる。

「そっか。あ、でも昼飯はさっさと喰えよ!!今日は鯖のみそ煮だぞ!!」
なんとも言えない迫力に、押されて真顔で頷く。植木っち、鯖のみそ煮好きだっけ。……妙に地味なのが植木っちらしい。

ささやかな幸せが、手の届くところにある。
「嫌われたくない」なんて考えなくていい、包み込んでくれる優しさに出会えた。
絶対的な安心。

知らなかった言葉を1つずつ教えて貰った。

「あ、そだ。今日の練習メニュー、何だ?」
「えっと、植木っちはモップコントロールで、ハイジっちは……」
少し自身のある記憶力を頼りに、指を折りながら言う。
「あ、あとね!メガサイトの説明があるっぽいよー」


ふわり


そんな擬音が似合いそうな。


私が、「メガサイト」って言った瞬間だった。


ふわり、と。




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★ ILLUSTRATION BY nyao